結婚の難易度は誰もが同じではありません。
例えば、20代の女性と30代の女性とでは明らかに後者の方が難易度が上がります。
これが婚活の現実なはずですが、それを言ってしまうと入会を思いとどまらせてしまう可能性があるので、ハッキリと伝えてくれる結婚相談所はそう多くありません。
今回取材をしたBon cherish様は、きれいごとだけを言うのではなく、婚活の厳しい現実をしっかりと伝えてくれる結婚相談所です。
そんなBon cherishの代表である川嶋さんのインタビューをご覧ください!
入会のきっかけ
——貴社に入会される会員様はどのようなきっかけで入会されますか?
川嶋さん:一般的には女性の方が多いと思いますが、弊社に入会される会員様は男性が多いです。
きっかけはシンプルに「結婚したいけど出来ない人」です。
結婚相談所を利用する人のきっかけは基本的に「出来ないから」と「より良い人と結婚をしたいから」という2パターンです。
ただ、「より良い人と結婚をしたい」という動機は9割以上が若い女性です。
周りにはステータスの高い人が少ないから、結婚相談所を利用してより良い人と結婚をしよう、というきっかけです。
弊社の場合はどちらかと言えばネガティブな理由である「結婚出来ないから来る」という人です。
「結婚出来ないから」という動機は、男性や年を重ねてしまった女性に多いです。
男性の場合、今まで交際が1回もなかったという人が9割以上です。
最初のうちは「交際の経験はありますか」と聞くと、「何回かはあります」と答えられるんです。
しかし実際に入会をして女性とお見合いをしたりして女性経験のなさが露呈し始めると「実は私は交際した経験がないんです」と答えられます。
結婚相談所の選び方
——東京には多くの結婚相談所がありますがその中から1社をどのように選べばいいと思いますか?
川嶋さん:皆さんは結婚をしたい、結婚相談所は成婚をさせたらお金がもらえる、そういう利害が一致しているところを選ぶ必要があると思います。
例えば、35歳を過ぎた女性に「アナタは結婚できるから大丈夫」とか、アルバイトの女性に「女性の職業は問われないから大丈夫」とか、こういうのは言ってみれば営業トークなわけです。
ただ、現実問題として上で挙げた事例は決して「大丈夫」とは言えないです。
女性は35歳を過ぎたら難しくなりますし、アルバイト・契約社員・派遣社員・実家暮らしというのは女性であっても成婚の難易度が上がる要素です。
それが現実なんですが、そういうことを言わずに「大丈夫」ということは、つまり営業トークをしているということです。
とりあえず入会してもらえば入会金がもらえますし、良い人が見つからなくても「相手が悪い」「次は良い人見つかる」と言い続けていれば月会費がもらえます。
月会費が2万円で、成婚料が10万だったら、1年間~2年間いてもらったほうが圧倒的に利益になるわけです。
ですから、入会金とか月会費は出来るだけ少なくて、成婚したときに初めて結婚相談所が儲かる仕組みになっている、そういうビジネスモデルのところじゃないと成婚出来ません。
成婚料の方が高く設定されているか、月会費の方が安く設定されていたりして、お互いの利害が一致するところでないとまずはダメです。
婚活をしている人というのは少なからず負い目を感じていたり自信がない方が多いわけで、そういう人たちにとって「アナタなら大丈夫」という言葉って結構響くんです。
そういう風に入会をして2年間い続けてしまうと、お金を損失してしまうだけならともかく、2年という時間を損失してしまうわけです。
本当に結婚をしたいなら、しっかりと「現実」を伝えてくれる結婚相談所を選びましょう。
婚活が上手くいく人の特徴
——婚活が上手くいく人の特徴を教えてください
川嶋さん:上手くいく人は柔軟性があります。
婚活はバランスが大切で、現実を受け入れることも大事ですが、そればかりだと楽しく活動出来ません。
多少なり「未来が楽しみだ」という気持ちがあるから活動出来るわけですから。
かといって理想ばかりが先走ってもダメです。
現実的過ぎると打算的になってしまいますし、理想ばかりだと相手に求めるばかりになってしまいます。
抽象的な言い方になってしまいますが、そういうバランスが上手く取れる人は上手くいきやすいです。
それから、非常に現実的な話になってしまいますが、30歳より上と下とでは結果は大きく変わります。
プロフィールの閲覧数が30歳より上と下だと桁違いに変わってくるんです。
35歳を超えた女性だと20代の女性の30分の1とかになります。
20代の女性が1ヵ月に1,000人くらい検索されているとしたら、35歳以上の女性は30件とかしか検索されていないんです。
お見合いの成立とか以前に、プロフィール自体が見られていないんです。
ですから「結婚出来る人の特徴」として、最初にお話したような要素ももちろんありますが、現実として一番重要なのは「適齢期を守った人」ということになります。
結婚相談所は会員様の年齢はコントロール出来ませんから、結婚出来る人の特徴として「素直な人」とかいろいろなことを言いますが、それはあくまで肉付け程度です。
なんだかんだで適齢期を守って活動し始められた人が一番結婚が出来ます。
結婚に対する価値観の変化
——若者の結婚に対する価値観は昔と比べて変化したと思いますか?
川嶋さん:世間では「高望みをするようになった」とか言われますが、高望みではなく皆さんご自身を「安売りしなくなった」と思います。
昔だったら、男性の場合は世間体のためであったり社会的な地位であったり、女性の場合は生活のためとか家族のためとか、そういう動機があったわけです。
しかし、そういう風潮が薄れてくると、結婚をすることの「メリット」がないと結婚できないと思うんです。
明確な理由がないと自分を安売りしてまで結婚をするということに至らず「独身のままでいいや」となってしまうんです。
そういった意味で、よほど結婚したいと思える相手がいなければ結婚しなくてもいい、というのが結果として「高望み」になってしまう。
このように自分を安売りしなくなったというのが結婚観の変化だと思います。
「自分を安売りしない」というより「自分の価値観を安売りしない」ですね。
本当だったら結婚相談所としてはその人に見合った人に申し込みをするよう促していかなければならないんですが
「妥協をするんだったら結婚は出来なくて構いません」
「相手が20代じゃなかったら結婚する必要はありません」
と言われてしまったら、それはもうその人の価値観なので尊重するしかありません。
成婚は出来なかったとしても、それも婚活の一つのカタチなんだと思います。
婚活エピソード
——今までで最も印象的だった会員様の婚活エピソードを一つ教えてください
川嶋さん:30代後半の女性会員様のエピソードなんですが、男性に対するチェックが厳しすぎる人でした。
年収いくらとか条件をつけてくれた方がまだ提案をしやすいんですが、その人は「誰でも受け入れます」と全く条件をつけない人でした。
ただ、実際にはいざお見合いをして男性と会うと非常にケチをつけるような方でした。
例えば、食事をしたときに箸を持っている位置が高かったから嫌とか、ドアを開けてくれなかったから嫌とか。
自分の価値観に合わせてもらわないと気が済まない人なんです。
なので「それは結婚をする気がないのと同じです。これからどうしますか?」ということをお伝えすると、「少し考えます」とおっしゃられましたが、結局退会をされました。
相手の男性が悪いというより、自分の心の中に悪いものがあるから相手のちょっとしたことが悪く見えてしまうんです。
箸の持つ位置が高いのはダメなんてマナーは聞いたことないです。
それから、おごってもらえないことにも文句を言ってました。
「おごってもらえないとどんなにいい人でも気持ちが冷めてしまいます」というので、おごりがダメなら個別会計でいいのではないですか、ということを伝えると、それも嫌だというんです。
どんな価値観を持っていただいても構いませんが、おごってもらえないとダメだ、というのはもはや価値観とは言いません。
価値観というのは自分の中で消化できるものだから価値観と言えるのであって、相手がお金を出さないと不機嫌になりますというのは単なるエゴです。
「昔の彼氏はそんなことしませんでした」とかおっしゃるんですけど、それならその彼氏と結婚すればいいと思うんです。
今目の前にいる人との関係が大事なのにそんなこと言っても仕方ないです。
Bon cherishの強み
——他の結婚相談所と比較した場合の貴社の強みを教えてください
川嶋さん:私は営業トークをほとんどしません。
厳しい現実とかはしっかりお伝えして、ただ慰めるようなことだけを言うことはしません。
例えば30歳を超えた女性にはしっかりその年齢の婚活の現実もお伝えしますし、男性会員にはその女性を狙うならコレくらい年収がないと難しいですよ、といったように露骨な言い方もします。
厳しい現実を伝えずに月会費だけ取って成婚もさせずに長引かせるのは結婚相談所としての倫理に反していると思うので。
そういう現実をしっかり伝えられるのが当社の強みであり特徴です。
開業のきっかけ
——結婚相談所を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください
川嶋さん:開業する前、私の周りには結婚をしたいという人が多かったんですけど、どうすれば結婚ができるのかが分からないという人が非常に多かったんです。
女性の場合だと交際経験がゼロという人は少ないんですが、結婚をする気がない彼氏と付き合っていたり、不倫としか思えない相手を彼氏と思っていたり、25歳~30歳のときに結婚とは結び付かないお付き合いをして適齢期を逃している人が圧倒的に多い。
一方で、男性の場合は非常に真面目で誠実で結婚の意思があるんだけど交際経験がほとんどなくてモテない男性が多い。
そういう男女を結び付けられる自信があったので結婚相談所を立ち上げました。
もちろんいざ開業をしてみると難しさはありましたが。
今まで結婚とは結び付かないような男の人と付き合ってきている女性というのは、そういう刺激の強い恋愛に慣れてしまっていて、結婚相談所にいる男性の誠実さが逆につまらなく見えてしまうみたいです。
ただ、「結婚をしたい」というのは男性であれ女性であれ皆さんが考えることであり、そういう男女が結婚できないのはあまりにも社会的に損失です。
男性にとっても女性にとっても社会にとっても結婚が良いものであるなら、それをお手伝いしたいと考えております。
気をつけていること
——カウンセラーとして気をつけていることやポリシーなどはありますか?
川嶋さん:気をつけているわけではなく、自然とそうしてしまっているとは思うんですが、会員様を一人にさせないようにこまめに連絡を取るようにしています。
弊社は男性会員が多いんですが、男性の方というのは筆不精・メール不精の人がとても多いんです。
そういう人達は「間に合っているからしない」のではなく「来るのを待っている」人が多いんです。
そうやって1ヵ月~2カ月連絡もせずお見合いも組めないと、その人はただお金を払ってるだけになってしまいます。
もし1ヵ月お見合いが組めなかったら、そういう人たちを少しでもやる気を出してもらうために、その人の本意の相手ではないかもしれませんが、こちら側でお見合いを組ませてもらったりすることはあります。
1ヵ月に1回だけでも、お見合いのためにしっかりとした服装をして女性と会う、ということをし続けていればモチベーションは維持出来ますから。
業界の改善点
——今の結婚相談所という業界の改善点はありますか?
川嶋さん:今の結婚相談所全体としての男女比は、女性が7で男性が3くらいの割合です。
なぜ結婚相談所全体では男性の方が少ないのかと言えば理由は2つです。
まず一つ目は、男性だけ給与証明書や源泉徴収票を出させて年収を公開させている点です。
女性も出そうと思えば出せますが、強制ではありません。
男女間でこういう差がある時点ですでに不公平ですし、そういう不公平さを嫌う男性というのは今の世の中多いですから、男性会員の方が当然少なくなります。
ですから、婚活アプリみたいに証明書を要求していないところには男性の方はとても多いです。
二つ目は、成婚退会の条件として「肉体関係を持つこと」が含まれている点です。
つまり肉体関係を持った時点で成婚と見なされて退会することになるんですが、言い方は悪いかもしれませんがそうなると男性にとってメリットがないんです。
特に今まで全くモテなかった男性、一度も恋愛経験がなかった男性にとっての肉体関係は「結婚をした人が最後」という覚悟を持って臨まなければならなくなります。
そうなると、当然のことながら恋愛経験がない男性は二の足を踏んでしまいます。
もちろん肉体関係をOKにしろとは言いません。
そこをOKにしてしまうと遊び目的で利用する人が増えてしまいますから、ある程度の線引きは必要です。
こういった2つの理由から男性会員が圧倒的に少ないんです。
特に一つ目の「年収」に関してはすぐにでも改善すべきだと思います。
女性にしても30歳を超えると年収とか社会的地位が見られるようになるのが実態です。
ここ1ヵ月くらいで成婚した30歳以上の女性を見てみると正社員の女性がほとんどで、女性でもアルバイトだったり派遣社員だったり実家暮らしだったりすると厳しいです。
いずれにせよ、これだけ社会全体で男女平等が進んできているのに、結婚相談所では男女格差があると、男性が少なくなるのは当然です。
結婚相談所の役割
——婚活アプリや街コンなど婚活の選択肢が多くある中で結婚相談所が果たす役割を教えてください
川嶋さん:結婚相談所は書類の提出が必要ですからアプリとは異なり身元が保証されています。
結婚相談所で活動している会員様によく言うのが
「男性のエスコートとか女性の愛嬌とかを気にしてしまうならアプリをやった方がいいんじゃないですか」
ということです。
年収とかのプライベートな情報をすべてをさらけ出していて、その上で選別されてしまうわけですから、さらにエスコートとか愛嬌まで求められてしまうと、そんなパーフェクトな人はいないわけです。
そういうのが大切なら最初からアプリとかやった方がいいでしょう。
自分の理想を追求したいならアプリで探す、身元が保証されている人と出会いたいなら結婚相談所、という風に使い分けることが大切です。
最後に一言
——まだ結婚をしていない若者に一言お願いします
川嶋さん:一生結婚をしたくないなら独身主義を貫くのもいいと思います。
ただ、少しでも結婚をしたいと思っているなら、男性も女性も適齢期を過ぎたあとのことは覚悟をしておいた方がいいです。
現実には20代はいつでもいいと思っていて、30代は出来ればしたい、40代になると絶対にしたい、と変わってくることが非常に多いです。
そして、そう思いながら活動している35歳以上の女性や40歳以上の男性がとても多いです。
言い方は悪いかもしれませんが、適齢期を過ぎてから活動を開始すると惨めな思いをして活動をすることになります。
こんな年収が低い男性と私は同格なんだとか、僕に見合うのはこんなオバさんなんだとか、人間はそういう風に考えてしまうものです。
いつか結婚したいという考えが少しでもあるなら何かしらの活動を20代のときからしておきましょう。
まとめ
以上がBon cherishの代表である川嶋さんのインタビューです。
結婚相談所は全体として女性会員の方が多いので、今まではどうしても女性目線の話を聞くことが多かったのですが、今回のインタビューを通して男性目線での婚活の現実を知ることが出来ました。
特に、結婚相談所に男性会員が少ない理由には大いに納得ができ、すぐにでも改善できる部分はあるなと感じました。
結婚を幻想として追い求めるのではなく、現実を受け入れ成婚をつかみ取りたい人はBon cherishの無料カウンセリングを受けてみることをオススメします!